「つい、カッとなって…」 虐待かも!?と思った経験ありますか?

gakutaikamo

子どもを育てるうえで絶対に必要なのがしつけ。ひと昔前ならゲンコツを落とされたり、外に締め出されたり…そんなふうに育てられたママもいることでしょう。しかし時代とともに、自分たちが受けてきたしつけと今の子どもたちに対して望まれるしつけは変わってきたのではないでしょうか。しつけか、虐待か…このはざまで頭を悩ませているママたちに話を聞いてみました。

しつけと称して子どもにしたことで、「虐待かも…」と思ったことはありますか?

1位 ない 54%
2位 ときどきある 31%
3位 よくある 9%
4位 一度だけある 6%

半数近くのママたちに苦い経験があるようです。多かったのが、しつけのつもりが身体的虐待になってしまったのではないかという声。
「弟に危険なことをしたときなど、カッとなって、お尻以外、頭などを叩いてしまった」(7歳と5歳・男の子、3歳・女の子のママ)
「怒りが抑えられなくて、連続して叩いてしまったことがあります」(2歳と1歳・男の子のママ)
たたく場所や回数、力の強さがしつけで叩くレベルを超えたとき、虐待になってしまったかもしれないと感じるようです。

「洗濯物をたたんでいたら、子どもにめちゃくちゃにされ、ぷちっと切れて、手あたり次第に洗濯物を投げつけてしまいました…あたっても痛くないものでしたが、物を投げつけるのは虐待めいているなと感じました」(5歳・男の子、3歳・女の子のママ)
「怒鳴って、人格まで否定するような言葉で強く責めてしまった。本当に申し訳なく、強く反省し、親としていけなかったです」(3歳・男の子のママ)
体は痛くなくても、心を傷つける心理的虐待になったかもしれないと振り返るママも少なくありません。

今や、子どもが泣いているだけでも虐待を疑われることもある世の中。
「あまりにも夜中に泣くので近所迷惑なこともあり、布団を全身にかぶせたことがあります」(3歳・女の子のママ)
このように、他人の目を気にしてやったことが裏目に出ることもあれば、子どものためを思ってした行動であっても、他人の目には虐待に映っていることを恐れる場合もありました。

 

最近では「孤育て」といって、まわりの協力なしにひとりで育児にあたるママが増えています。
「殺してしまおうかと、思ったことがある」(8歳・男の子、4歳と2歳・女の子のママ)
相談する相手もなく追い詰められて、ふと闇に落ちそうになることも。しかし、そんなママを引き戻してくれるのも子どもだったりするのです。
「フェイスタオルでお風呂あがりに裸の子どものおしりをパンッと叩いてしまいました。子どもの顔を見たときに「してしまった」と感じました。後悔しかなかったです」(2歳・女の子のママ)

寄せられた経験談の中に多かったのが、「つい、○○してしまった」というもの。言うことを聞かない子どもに対して自分の感情がコントロールできなくなったとき、しつけの域を超えてしまうようです。
また、こうした自分の行為を正当化しているママはおらず、行き過ぎたしつけをやめたいと思っていることもうかがえました。

そんななか、アクションを起こしたママがいます。
「ついかっとなって叩いてしまうことがあったのですが、虐待サポートに相談したら『それは子どもを怯えさせてるだけでなんの解決にもならない』という回答にとても心を動かされて絶対叩かないようになった」(2歳・女の子のママ)
もし、自分がやっていることが虐待だったら…? 後ろめたい気持ちがあると、人に相談するのをためらってしまうかもしれません。
しかしこのママは、「虐待かも…と思ったらすぐに市に相談するなり家族ではない誰かに相談してほしい。家族だとわからないことが他人には見えるしアドバイスなどもたくさん経験しているアドバイザーなどが頼りになるから」と、教えてくれました。

もし、本当に虐待だったとしたら…それは子どもにとっても親にとっても不幸なこと。自分ではどうしようもできない場合は、人に歯止めをかけてもらうしかありません。

自分の子どもを虐待するなんて…と多くの人は批判します。しかし、しつけが行き過ぎて虐待になってしまったかもしれないという後悔の念が、心に重くのしかかっているママたちは少なくありません。テレビの向こうの悲しいニュースは、決してひとごとではないのです。

 

(文:河野能子)